消化器内科とは

消化器内科イメージ

消化器内科は胃腸だけでなく、肝臓や胆嚢・膵臓と言った、消化に関わる臓器の病気を主な対象として、内科的な治療を行う専門診療科です。

食べることは生きること。消化器疾患はQOL(生活の質)が低下し、ときには生命の危機に陥ることもあります。厚生労働省が2025年9月に公表した「2024年の人口動態統計(確定数)」によると、がん(悪性新生物〈腫瘍〉)による死亡は、38万4111人(男性が22万1786人、女性が16万2325人)で、全死亡数の23.9%を占めました。がんは1981年から死因の第1位が続いています。

部位別でみると、男性は肺がん、大腸がん、胃がん、膵臓がん、肝臓がんの順に多く、女性は大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、胃がんの順となっています。(日本対がん協会抜粋)

当院では専門医が患者様の症状を見極め、必要な検査で適切な治療につなげていきます。より高度な医療機関での専門的治療が必要となるケースでは、連携先の各専門病院をご紹介いたします。

このような方は
ご相談ください

  • お腹が急に痛くなった
  • 胃の痛みが何度もぶり返す
  • 胃がもたれる
  • 吐き気をもよおす
  • 胸やけがする
  • 食後に背中が痛くなる
  • 便秘や下痢を繰り返す
  • 血便が出た
  • 身体の皮膚や眼球結膜が黄色くなった
  • 食欲がない
  • 体重が急激に減少した
  • など

当院の検査・治療

機器紹介

腹部エコー検査

当院では、肝臓や胆道、膵臓の病変をいち早く発見するため、腹部エコー(超音波)検査を行っております。

エコー検査ならば放射線被ばくも無く、X線撮影では見つけにくい病変もきちんと判定することができます。特に脂肪肝やウイルス性肝炎など慢性的な炎症が起こる疾患では、肝臓が硬くなり(線維化)、肝硬変や肝臓がんリスクを高めます。従来では、線維化の確定診断には肝生検(肝臓に針を刺して組織を採取する検査)が必要で、痛みや出血リスク、入院が必要となるケースもありました。

当院採用のエコーではエラストグラフィ機能を搭載しています。脂肪肝の程度を数値化して評価したり、肝臓の硬さ(線維化ステージ)を評価することが可能で、通常のエコー検査同様、体への負担がほぼない検査です。エラストグラフィと採血検査(線維化マーカー)を併用して、肝臓の状態をより正確に判断することが可能です。

内視鏡検査装置

当院では 経鼻胃カメラ、経口胃カメラ、大腸カメラに対応しています。
当院の経口胃カメラ・大腸カメラでは、特殊な光を当てたり、病変を拡大することでより詳細な観察が可能となります。癌などをより正確に診断し、適切な治療方針をご提案いたします。
一般的に経口胃カメラは性能が良い反面、経鼻胃カメラに比べてスコープが若干太くなり、また舌の付け根に触れるため、えづきやすくなります。「胃カメラは初めてで不安」、「以前の検査で苦しかった」など苦手意識がある場合は、苦痛を最大限に和らげるために鎮静剤を使用することも可能です。
また、経鼻胃カメラは直径5~6mmの太さのスコープを鼻から挿入するため、舌の付け根に触れにくく、吐き気や苦痛が軽減されます。

当院では富士フイルムのEG-840Nという極細径かつ広角高画質な経鼻カメラを採用しており、鼻の痛みに配慮するだけでなく、通常の経口胃カメラに見劣りしない鮮明な画像で、より正確な診断と病変の早期発見に取り組んでいます。

消化器内科の主な疾患

脂肪肝

脂肪肝イメージ

肝臓に中性脂肪が蓄積し過ぎている状態であり、放置していると肝硬変や肝がんといった病気へ進行するリスクが高まります。

厚生労働省の令和4年(2022)「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の男性のうち肥満の占める割合が31.7%に上りました。年代別に見ると、割合が最も高いのは50代で40.1%、次いで60代が33.8%、40代が33.7%、30代が31.9%と続きます。

主な症状

初期の段階では自覚症状に乏しいですが、徐々に体調がすぐれなくなり、疲れやすい、だるい、腹部の違和感などの症状が起こります。

主な原因

主な原因は、不摂生な生活習慣です。
ご飯を食べ過ぎる方、脂っこい食事を好まれる方、お酒を飲み過ぎる方、運動習慣のない方は、脂肪肝になりやすいので、まずは生活習慣を見直すようにしましょう。

なお、健康診断(肝機能検査)でASTやALTの数値に異常がみられたとき、中性脂肪値が高いと指摘されたときは、脂肪肝になっている可能性があります。
この場合は、腹部エコーなどの検査を受けるようにしてください。

肝炎

肝臓が炎症を起こしている状態です。
ウイルス性・薬剤性など様々な原因によって引き起こされますが、とくに多いのが肝炎ウイルス感染です。

肝炎ウイルスには幾つかの種類がありますが、そのうちB型とC型については、慢性肝炎になりやすく、なるべく早く治療を開始することが大切です。

主な症状

主な症状は、発熱、食欲不振、倦怠感などですが、さらに悪化すると黄疸や右上腹部の痛みなどもみられ、最終的には肝硬変に至り、発がんリスクが高まります。
なんとなく体調がすぐれないという状態が続いているときは、肝炎ウイルスの検査を受けておくようお勧めいたします。

逆流性食道炎

逆流性食道炎イメージ

胃液や胃内で消化途中の食物が食道に逆流し、食道の粘膜が炎症を起こしてびらんや潰瘍を生じることがあります。
このような病気を「逆流性食道炎」と呼びます。

食道と胃のつなぎ目には逆流を防ぐための仕組みが備わっていますが、逆流を防ぐための筋肉が働かなくなったり、胃酸過多となると、逆流性食道炎になります。放置すると慢性炎症による発がんリスクだけでなく、出血が止まらなくなるなど重篤化することもあり注意が必要です。

主な症状

この病気は、もともと日本人には少なかったのですが、食生活の変化や肥満、加齢などによって近年患者数が増加しています。

胸が焼けるように痛い、ムカムカする、酸っぱい液体が口まで上がってくる、咳が出るといった症状が続いているときは、お早めに当院をご受診ください。

逆流性食道炎の治療

内視鏡検査などで確定診断したうえで、主に内服治療を行います。
逆流を防ぐための仕組みに異常があり、内服治療でなかなか軽快しない場合は、専門施設で内視鏡的逆流防止粘膜切除術(ARMS)などによる治療も検討されますので、連携先の医療機関にご紹介いたします。

急性胃炎

はっきりした前兆もなく、胃粘膜が急激に炎症をきたしてしまう疾患です。
胃がキリキリと痛む、胃もたれ、むかつき、膨満感、嘔吐などの症状があるときは、急性胃炎の可能性があります。

主な原因

主な原因は、暴飲暴食、喫煙、食中毒、ストレス、一部のお薬の副作用、アニサキスなどです。
急性胃炎になったとしても、食生活などを改め、しばらく安静にして胃を休めることで快方に向かうこともあります。

しかし、胃の痛みが強いとき、症状が長引くとき、食事内容からアニサキスが疑われる際(サバやイカ、サケなどの摂取)はお早めに当院をご受診ください。

急性胃炎の治療

胃カメラ検査などで胃の状態を確認したうえで、主にお薬による治療を行います。アニサキスに感染していた場合は虫体を摘出する処置を行います。

慢性胃炎

何らかの要因によって胃粘膜が慢性的に炎症を起こしている状態です。
様々なケースが考えられますが、ピロリ菌の感染、一部のお薬の影響、ストレスによって起こることが多いです。

主な症状

食前にお腹が痛くなる、胃がもたれている、腹部の不快感が続いている、すぐにお腹いっぱいになる、吐き気がするといった症状が続いているときは、慢性胃炎のことがあります。
慢性胃炎を放置すると、慢性炎症から胃粘膜が腸粘膜のような状態になり、胃がんのリスクが高くなるため注意が必要です。

慢性胃炎とピロリ菌の関係

またピロリ菌は幼少期までに感染が確立する場合が多く、すでにピロリ菌除菌が完了している場合でも、感染確立から除菌までに長年のダメージ蓄積があるため、発がんリスクは残ります。
胃がんの早期発見のため、ピロリ菌除菌後も定期的な胃カメラ検査を推奨します。

胃・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸潰瘍イメージ

胃や十二指腸の粘膜がダメージを受けると炎症を起こして、患部がただれたり、えぐれたりします。
このような病気を「胃・十二指腸潰瘍」と言います。

主な原因

胃や十二指腸の粘膜は、比較的に丈夫な構造になっているのですが、何らかの要因によって粘膜が損傷してしまうと、潰瘍ができやすくなります。
具体的には、ピロリ菌の感染、一部のお薬の影響、ストレス、喫煙、飲酒などが原因となります。

胃・十二指腸潰瘍の治療

治療に関して、基本的には薬物療法で対応します。
吐血や下血があり出血が止まらない場合や、粘膜に穴が開いてしまったときなどは手術が必要になるため、連携先の医療機関へ紹介します。